知って美味しい!夏の野草茶を使った料理方法

野草茶

夏の時期の野草は太陽の日差しをたくさん浴びていて、エネルギーにあふれています。

 

夏に旬を迎える野草は、漢方として利用される時の効果効能も優秀です。

 

水分補給も兼ねて、昔から野草はよくお茶の葉にも利用されてきました。

 

お茶にできる野草は料理にも使えることが多いです。夏の野草を料理に活用して英気を養いましょう。

夏に旬の野草の栄養を摂っていくと暑い季節も過ごしやすくなります。

 

これから栄養価が高くて、夏場におこりがちなトラブルに効く野草の効果・効能と料理法をご紹介します。

 

生活習慣病予防の野草茶 アカザ

高さが2メートルもある一年草で、葉は柔らかです。

先端のほうにある葉の付け根周りに、鮮やかな紅色のきらきらしている粉がつきます。このことがアカザの名前の由来になります。

 

アカザを煎じて飲むと健康も維持できると言われます。 また生葉をもんで肌に塗ると虫さされに効果的です。

料理法 アカザとホタテのバター醤油炒め

アカザを料理に使うときは若葉を使用します。カリウムも含まれているので利尿効果があり、高血圧の予防になります。ホタテに含まれるタウリンも血圧を下げる効果があるので、ホタテの旨味の効いた高血圧の方にお勧めの一品です。

 

 

① アカザの若葉の表面付け根周りについている光る粉は、エグみのもとにな    るので洗って落とします。

 

② フライパンにバターを入れて中火にし、バターが溶けたらホタテ貝柱を入れて  焼きます。

 

③ 焼き色がついてきたら①を入れて、中火のまま醤油を入れて絡めていきます。

 

 

炒めものは野草の苦味がなくなり特有の旨味が出ます。極めてアクの強いものでなければ、多くの野草は生のままで炒めものにすればおいしく食べられます。

 

 

 

ダイエット効果のある野草茶 ツユクサ

畑や道端など、人家周辺のいたる所に生えている一年草です。

6月から9月頃までわりあい長い期間咲き続けますが、個々の花は早朝に咲いて、露がついているうちは活気よく咲いていますが、日があたってくると萎れていくはかない花です。

 

茎葉を煎じて飲むと利尿効果があり、歯の痛みにも効きます。ツユクサ(アオバナ)には、炭水化物にふくまれる糖質の吸収を促す分解酵素の働きを大きく(95%以上)妨げる成分が含まれています。

血糖値の上昇が抑制されることからダイエット効果も期待できます。

料理法 ツユクサの白あえ

夏に新しく伸びた茎や葉を食用に使います。

柔らかい野草なのでさっと湯がきます。

鮮やかな緑が豆腐の白に映えて、アクもないので食べやすい味です。

人参も加えれば彩りのよい白あえになります。

 

① ツユクサを熱湯にお塩ひとつまみ入れてさっとゆでます。

 

② 細切りにした人参を下茹でします。

 

③ さましてツユクサを食べやすい大きさに切ります。

 

④ 木綿豆腐をすり鉢ですって、砂糖とお塩を少々加えて味を整えてから②と③を  あえます。

 

 

薬膳では、ツユクサは身体を冷やす作用のある冷食品になっているので夏に向いています。

 

ビタミン・ミネラルが豊富な野草茶 スベリヒユ

日当たりの良い道端や畑などに生える生命力の強い一年草です。草全体が肉質で、赤くて太い茎にはぬめりがあります。

8月か9月頃に小さい黄色の花が咲きますが、朝に咲いて昼にはしぼんでしまうので、あまり目立つことのない花です。

 

茎葉をもんで肌に塗ると毒虫に刺されたときにも効果があります。

生葉汁は、イボを取るときに利用されたといいます。

 

酸味があり、ビタミン・ミネラルが豊富で栄養価が高く、強壮食品でもあります。

 

 

料理法 スベリヒユの冷や汁

開花前のものを採り、根を取り去って茹でて食用にします。お味噌にもスベリヒユにも夏場に摂りにくくなるビタミン・ミネラルが豊富に含まれています。栄養満点な冷や汁で夏バテ防止に効果的です。

 

① お水と顆粒だしを合わせて中火にかけ、顆粒だしが溶けたら粗熱をとって冷蔵  庫で冷やします。

 

② 木綿豆腐はちぎってキッチンペーパーの上にのせて水気をきります。

 

③ 冷えた①に味噌をのばしていき、白いりごまと白すりごまと鰹節をくわえて混  ぜ合わせます。

 

④ スベリヒユは、大きな枝葉は切りそろえて、細めの柔らかいものを湯通しし   て、水に入れて冷まします。

 

⑤ ③に、④を混ぜ合わせます。

 

 

スベリヒユは多食すると体質によっては下痢をする場合があるので、一度に大量に食べないようにしましょう。

 

下痢・食あたりに効き目のある野草茶 ゲンノショウコ

道端などでよく見かける高さが30〜60cmの野草です。花が7月から9月に咲きますが、開花期が採集の時期です。ゲンノショウコは薬草として名高い野草で、お腹の調子が良くない時などに飲むと治っていくことから、「現の証拠」というそうです。

 

煎じて飲むと下痢に効き、お風呂に入れると冷え性、あせも、湿疹などの皮膚にまつわるトラブルに効きます。

 

草木染めに利用されていますが、食用にも使うことができます。

 

料理法 ゲンノショウコの若芽天ぷら

 

あまり料理に使われることが少ないようですが、若い芽を揚げて天ぷらにすれば美味しくいただけます。

 

① 若い芽を選んで摘み取り、きれいに洗って水をきります。

 

② 大きさがそろうようにうすく衣をつけていき、170〜180度の油で揚げて  いきます。

 

③ よく油を切って引き上げて、揚げたての熱いうちに、塩をふっていただきま   す。

 

 

わかい時の葉は、キンポウゲ類やトリカブトなどの有毒植物にとてもよく似ています。採取するときは図鑑などでしっかり見比べましょう。夏の開花期に採取すると花で見分けがつきやすいです。ゲンノショウコは五弁の花びらが特徴です。色は白、薄紅色や紅色で、秋頃開花する青紫色のトリカブトの花とはかなり異なってます。

 

 

まとめ

これからだんだんと暑くなっていくと、夏特有のトラブルが起こりがちになります。夏の野草は、そういった夏のトラブルに効く効能を持っています。今回は夏に旬を迎える野草の効果・効能と、料理法を紹介致しました。ここでこれまでのおさらいをしていきます。

 

夏場の皮膚トラブルで、虫さされがありますが、はじめに紹介しましたアカザは、民間薬として虫さされに使われています。生葉をもんで肌に塗ると効果的です。

 

栄養価も高くビタミンB1、ビタミンCを多く含んでいて、生活習慣病に役立ちます。秋になっていくと小粒で熟すと黒くなる実をつけますが、軽く茹でると食べられます。弾力があって歯ごたえのある珍味です。

 

朝露がなくなり、日が当たると萎れてしまうツユクサは儚い印象ですが、炭水化物の糖の吸収を抑える作用があり、ダイエットにも応用のできる利用価値をもっています。

 

味はたんぱくで青臭さやアクの強さもないです。おひたしや炒めもの、和え物や天ぷらにして食べられます。

 

夏は汗をかくことでビタミン・ミネラルが身体の中から流れでていきますが、スベリヒユはビタミン・ミネラルが豊富で栄養価にも優れています。

 

スベリヒユは酸味とぬめりが特徴的です。酸味が苦手な方は、茎の部分を減らして穂先を多めに料理すれば、それほど酸味は気にならなくなります。ぬめりのある食感は、つけ汁にすると麺類とよく合います。他にも酢の物、酢味噌あえ、辛子醤油あえ、煮浸しなどにするのもお勧めです。

 

下痢や食あたりの効き目が現の証拠の、ゲンノショウコはお風呂に入れても皮膚トラブルのあせもや湿疹に効きます。

 

あまり食用に利用されていないようですが、若芽を天ぷらにすればちゃんとしたおかずになります。高温の油で短時間に処理できる天ぷらは、野草の香りや風味をなくすことなく、アクも感じさせないので、野草を採ってきて料理に迷ったときは天ぷらにするのが無難です。

 

天然の素材の野草は、様々な効能を持っていて私達を助けてくれます。近所の道端や畑にきっと役立つ野草が生えています。夏には夏の野草を活用して暑い季節を乗り切りましょう。

 

 

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