女性にとって、妊娠、出産、育児は人生においてとても大変な時期ですが、これほど幸せを実感することもないと思います。
しかし現代は、女性も社会進出などでストレスやプレッシャーにさらされ、この重要な役割を果たすのが困難になってきているようです。
女性が持っている力を浪費していくのではなく、本来の特質に磨きをかけ補強していく事が大切です。
ハーブティーは自然療法で女性の心と身体にやさしく効いていきます。
栄養のあるものを取り入れることは妊娠後の母乳への影響もあります。
これから、妊娠・出産期の女性をサポートするハーブの効果効能をご紹介しますので、ぜひ役立てて下さいね。
Contents
授乳期にお勧めのハーブティー
だいたい出産後10日間にでる初乳には、母親がこれまでにかかった病気や免疫になっている病気の多くに対する抗体が入っています。
赤ちゃんが健康に育っていくのに重要な役割を果たします。
母乳を最低でも13週間は与えれば、初乳の働きで赤ちゃんは2歳までは、胃腸炎にかからずにすむとも言われています。
そして授乳は、母子のスキンシップにもなり、お互いのに心も落ち着かせてくれます。
またお母さんの身体も、赤ちゃんに母乳を与えることで子宮が刺激されて収縮が促され、通常の大きさに戻っていきます。
授乳期間が長い女性の方が、乳がんになる可能性が低いという調査結果も出ています。
母親にとっても、赤ちゃんにとっても授乳は心身ともに大きな意義があります。
母乳に影響のあるハーブティーにサポートしてもらいましょう。
母乳に影響のあるハーブティー
母乳に効果的なハーブティーはルイボスティーとラズベリーリーフティーです。
ルイボスティーは、ビタミン・ミネラルなどの栄養素が多く含まれています。
母乳の栄養価も高まり健康な状態を保てます。
ラズベリーリーフティーは母乳の分泌を促し、ホルモンを整える働きがあるので母体の回復を早める効果があり、出産後の子宮収縮の効率を高めます。
妊娠初期にお勧めのハーブティー
妊娠4ヶ月頃までの初期は、吐き気や嘔吐などのつわりや、妊娠によるホルモンの変化の影響などで便秘に悩まされることがあります。
つわりには、香りにリフレッシュ作用があり、穏やかな鎮静作用のあるハーブティーに効果があります。
便秘には全身の筋肉や神経にリラックス作用のあるハーブティーが役立ちます。
つわりに効果的なハーブティー
吐き気や嘔吐の症状がでるつわりは4週から6週頃から始まることが多いです。
この症状の重さや期間は個人差がありますが、つわりの症状が出る人はだいたい14週から16週頃まで続いていきます。
つわりの症状にお勧めなハーブティーは、ペパーミントティーや、ジンジャーティー、ルイボスティーなどです。
ペパーミントティーは、爽やかな清涼感でリフレッシュ作用や、胃の痛みを和らげる効果が期待できます。
ジンジャーティーは、吐き気を抑える効果も強く、消化を助ける作用もあるので、つわりによる嘔吐を防ぐのに役立ちます。
またルイボスティーは味にクセが少ないので、つわりの症状がでがちな妊娠初期でも飲みやすいです。
栄養価も高いことから、胎児の身体の大切な器官を形成するこの時期にお勧めのハーブティーです。
便秘に効果的なハーブティー
神経系に対して優れた滋養強壮作用のあるスカルキャップティーは、妊娠中の便秘にお勧めのハーブティーです。
健康な状態の神経系に必要なミネラルが豊富で、不安やストレスなどの神経の緊張からくる症状に効いていきます。
妊娠中に起きている心配や不安は腸の筋肉にも影響がでます。スカルキャップティーは全身の筋肉と神経をリラックスさせ、妊娠中に起きやすい便秘の悪化の予防に役立ちます。ラ
ベンダーティーの香りもリラックス作用が高く、消化器系にも有効なのでこの症状にお勧めのハーブティーです。
妊娠中期から後期にかけてお勧めのハーブティー
妊娠5ヶ月頃からの中期には、つわりもだいぶ落ち着きはじめ、安定期に入ります。
このころから母体の持つ鉄分が赤ちゃんにとられて貧血の症状が出たりします。
8ヶ月からは後期に入り、この頃からの症状として高血圧になることがあります。
出産後に症状が改善するケースが多いので、お腹の赤ちゃんの成長や妊娠の経過に起こる身体の変化に、順応できずにいる症状とも考えられているようです。
妊娠中期から起こりうる貧血の症状には、鉄分が多く含まれるハーブティーを飲んで、血液中の鉄分の濃度を増やしていきましょう。
後期から増えてくることの多い妊娠高血圧症候群の症状には、血圧を正常にしてくれる作用のあるハーブティーがお勧めです。
貧血に効果的なハーブティー
妊娠中期頃からの貧血の症状にお勧めのハーブティーは、イラクサティーや、ネトルティーです。
ネトルティーは鉄分が多く含まれていて貧血の予防に効果があります。
またネトルティーは妊娠中のホルモンの変化によって起こりやすくなる膣カンジタ症にも効果があると言われています。
イラクサティーも鉄分が多く、滋養分に富んでいるので、貧血で疲労している身体の回復に役立ちます。
高血圧に効果的なハーブティー
妊娠後期から増えてくる妊娠高血圧症候群にお勧めなハーブティーはレモンバームとハイビスカスティーです。
レモンバームは動脈を弛緩させて緊張を和らげる効果があり、血圧を調整してくれます。ハイビスカスティーは血圧を下げ、心臓を守る作用もあります。
そして妊娠中におきやすいむくみの改善効果もあります。
臨月にお勧めのハーブティー
妊娠10ヶ月になると臨月に入ります。
臨月に入るといつ陣痛がおきてもおかしくないです。
いよいよ出産に挑む覚悟を決めなければいけません。
この時期は出産に対する期待や不安、緊張がでたり、夜中に胎動などで目が覚めるなど不眠症状がおきることがあります。
不眠症状には、気持ちを安定させてくれるリラックス作用や鎮静作用のあるハーブティーがお勧めです。
不眠症に効果的なハーブティー
不眠症の症状がある時にもハーブティーを利用すれば安心です。
深刻な副作用が考えられる睡眠薬とは大きく違います。ハーブティーの穏やかな弛緩・鎮静作用は習慣性になったりもしません。
不眠症状にお勧めなハーブティーはカモミールティーとパッションフラワーティーです。
カモミールティーは消化管の不調や、ストレスなどによる不調の軽減作用があることで知られています。
気持ちも落ち着き、自然に眠りに誘ってくれます。
パッションフラワーティーは、神経系をリラックスさせる作用に優れています。鎮静・鎮痛作用もあり、不眠症に効き目があります。
まとめ
妊娠、出産、育児ほど女性として幸せを実感できる時期もないですが、体力勝負です。
それぞれのハーブの持っている効能を理解して、ハーブティーを賢く活用していきましょう。
妊娠初期におこりえるつわりには、リフレッシュ作用や、鎮静作用のあるペパーミントティー、ジンジャーティー、ルイボスティーがお勧めです。
無理をせず大事をとって過ごしましょう。14週から16週頃、中期に入れば落ち着いてきます。
妊娠するとホルモンの影響で便秘も起こりがちです。
身体に力を入れずに、スカルキャップティーやラベンダーティーなどのリラックス効果のあるハーブティーで水分補給をしていくと、便秘の悪化を防ぐことができます。
妊娠中期には、赤ちゃんに鉄分をとられ貧血の症状が出たりします。この時お腹の赤ちゃんの肝臓に、母体の鉄分が蓄えられていきます。
赤ちゃんはこの鉄分で、鉄分の不十分な母乳の栄養を補います。
妊娠前、あるいは妊娠初期に、ネトルティーやイラクサティーなどの鉄分の多いハーブティーを飲んで、鉄分を蓄えておくことが肝心です。
妊娠後期から高血圧の症状がでる確率が増えてきます。
つわりの症状がない妊婦さんは、塩分や油分の多い食事や、甘いデザートなどをつい食べすぎたりして、妊娠高血圧症候群になるリスクが上がっていきます。
レモンバームやハイビスカスティーなどの血圧を正常にしてくれるハーブティを飲んで、身体の中を調整しましょう。
臨月になると胎動の痛みや、出産もちかくなり不安や緊張で不眠症状が出たりします。神経系をリラックスさせ、鎮痛作用もあるカモミールティーやパッションフラワーティーなどをゆっくり飲みましょう。
心も身体もだんだんと落ち着いてくるはずです。
授乳期には、母乳に効果のあるルイボスティーやラズベリーリーフティーを飲んで、質の良い母乳を赤ちゃんに沢山飲ませてあげましょう。
ハーブティーは、女性に心強くサポートしてくれる作用がありますが、実は気をつけたほうがよい作用もあります。
今回お勧めしましたペパーミントティーやラベンダーティー、ラズベリーリーフティーやカモミールティーは、子宮刺激(堕胎促進、子宮収縮)作用のリスクもあります。
ルイボスティーも、妊娠後期に入るあたりから臨月は気をつけた方がいいとも考えられてます。日本で、妊娠8ヶ月頃から毎日ルイボスティーを飲んでいた妊婦さんから、心疾患のある赤ちゃんが生まれたという事例があるそうです。
ですがここでご紹介させていただいたハーブティーは全て「妊娠中に摂取することを避けるハーブ」のリストに入っていません。
多量に摂取することなく、目安として1日1〜2杯程度にとどめておけば大丈夫なようでが、かかりつけの産婦人科や保健所などに相談しながら飲まれることをお勧めします。
この時期は、大変だけどあっという間に過ぎ去っていってしまいます。ハーブの自然療法を上手く活用して、健やかにお過ごし下さい。